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塾長ブログ No.80 2024/5/21 御堂関白記

塾長ブログ 塾長ブログ No.80 2024/5/21 御堂関白記

この世をば わが世とぞ思ふ望月(もちづき)の

欠けたることも なしと思へば

この和歌は誰が詠んだかはもうわかりますよね。

小学校~中学校の歴史の教科書には必ず登場する藤原道長。

「この世は 自分(道長)のためにあるようなものだ 望月(満月)のように 何も足りないものはない」

自分の三女を当時の小一条天皇の后として宮中に入れた時のお祝いの宴会で詠んだ和歌。

道長、絶好調の時です。

 

今年のNHKの大河ドラマ『光るの君へ』にも登場しています。

今から、11年前の2013年6月19日 世界各地に伝わる古文書などの保護を進めるユネスコの「記憶遺産」に、この藤原道長がつづった現存する日本最古の自筆の日記『御堂関白記』が登録されました。

 

御堂(みどう)とは、道長がお金を寄付して建てた「法成寺(ほうじょうじ)」のこと、関白(かんぱく)は天皇を補佐する役職。

天皇が幼い時は、摂政(せっしょう)成人してからは関白という地位につきました。

藤原道長は、生涯この関白という地位にはついていませんが、後世の人がつけたようです。

 

平安時代の男性貴族たちは、毎日 日記をつけていました。

そう、keep a diary every dayです。それも、漢文で。

これは、今の日記の感覚とは違い、かなり事務的なもので自分の気持ちを書きつづるというよりは、朝廷の儀式などの細かい作法や段取りが書かれて、子孫のために残すという意味合いが強く「冠婚葬祭事典」のようなものでした。

『御堂関白記』の現存する部分は、998年~1021年にかけて書かれたもので、23年間に渡り日常のことなどが記されています。

漢文で書いたということは、今のわれわれに置き換えると英文日記をつけてるようなもので、御堂関白記にも誤字・脱字や文法的誤りも多く、意味不明な文章もたくさんあり、これまた僕たちが英文を書くのに似てますね。(笑)

道長は、関白になってないにもかかわらずこの書名がついた謎などを今回から数回に渡り書いていきます。 次号をお楽しみに。



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