塾長ブログ No.83 2024/6/11 時の記念日
塾長ブログ昨日、6月10日は「時の記念日」。
1920年(大正9年)6月10日が最初の時の記念日でした。
時の記念日の制定された理由は、当時欧米の先進国から「日本人は時間の感覚に乏しい」とみられていたことから、時間に関心を持ち、規律正しく効率的な生活を習慣化する啓発の意味があったといわれていいます。
1分単位で電車やバスなどの乗り物が正確に動いている現代からしたら、少し信じられないことですが、当時はまだ時計で時間を読むというのが当たり前ではありませんでした。
6月10日に決まった理由は、『日本書紀』にある天智天皇10年(671年)年6月10日に日本で初めて時計(「漏刻(ろうこく)」と呼ばれる水時計)による時の知らせが行われたとされる記事があったことによります。
いくつかの水槽に水を入れて、その水の量で、浮かんでいる矢の目盛りが上がり、時間がわかりました。
これは、平安時代も宮中で使われていたようで、清少納言の随筆、『枕草子』にも、「時計係の役人が、午前3時の時を知らせたようだ」という記述が出ています。
目盛りを読んだ、係の役人が「丑四つ(午前2時30分)」と言っていました。
太鼓を鳴らしたりする場合もありました。
ちなみに、1551年、キリスト教の宣教師ザビエルによって初めて日本に機械式の時計が伝えられました。
いずれにしても、時計が簡単に手に入る現代からは考えにくいですが、お寺の鐘も時間を知らせる一つの手段でした。
英語のclockの語源は、中世ラテン語で「鐘」を意味するclocca。教会の鐘が時を知らせていました。教会の塔にある大きな時計ですね。
腕時計のwatchは、これももともとは、「注意して見る」という意味の動詞と、「見張り」という名詞があります。
この見張りが交代の時間に遅れないように使っていた「目覚まし時計」からついてようです。
1500年過ぎ頃に、持ち運びができる小さな時計のことも意味するようになりました。
少し前の高校生はだいたい腕時計をしていましたが、少なくなりましたね。
スマホが時計代わり?でしょうか。
でも、大学入試をはじめ、テストではスマホは使えませんから、腕時計の見方にも慣れておいてくださいね。