塾長ブログ No.95 2024/9/17 お月見と "I love you."
塾長ブログ教室のインスタグラムに、礼儀正しく、マナーを守って自習室を使っている高校3年生の記事を載せたのが、数週間前。
この前の日曜日、中学3年生の生徒さん達が使った後、エアコン消して・ 消しゴムのカスを掃除して・電気が消してありました。
いやいや、ありがとうね。
ちょっとしたことですが、こんなことが先輩から後輩へ受け継がれていくのはうれしいものです。
で、今日のお題。お月見と" I love you."
教科書に “I am your friend.”なんて文章が出てきたら困ります。
長年、英語の講師をしていると、ついついスクールグラマーの力を発揮してしまい、
「私はあなたの友達です。」と訳してしまいます。
さて、実生活の中で、そんな意味で使うことはどのくらいの割合であるのか…。
会話の中では、「俺はお前のダチだぜ。」とか「わたし、あなたのこと心配してるのよ。」
「友達でしょ?なんでも言ってよ。」なんてニュアンスで使うことの方が多いはずですよね。
でも、つい「私はあなたの友達です。」が正しくて他のは間違いって気になります。
少なくとも、テストではそう訳さないと×になるでしょうね。
で、“I love you.”。「私はあなたを愛しています。」
明治に英語がどっと入ってきた時に、文豪たちも随分と苦労したようです。
『浮雲』の二葉亭四迷は、ツルゲーネフの小説「アーシャ」に登場する女性にが言うこの言葉にずいぶんと悩んだと言われています。
当時の女性が言いそうな日本語にするのに三日三晩考えてつけた訳が「私死んでもいいわ。」
『吾輩は猫である』の夏目漱石が、まだ学校の英語教師をしていた時分ある生徒が「私はあなたを愛しています。」と訳したら、「『月が青いですね』くらいにしとけ、それで十分伝わる。」と言ったと言われています。
いずれも、半ば伝説化している逸話ですが感性は今の僕らよりもずっと豊かに思えますね。
今日、9月17日は中秋の名月。
青い月明かりの下、肩を寄せ合う若い二人が自然と浮かんでくる漱石の”I love you.”を思ってみたいですよね。
ちなみに、写真は僕がデジカメで頑張って撮ったお月様。
追記
「実力テストの学習法~その2」は来週号にて書いていきますね。