塾長ブログ No.113 2025/2/4 「勉強しなさい!」は効果がある?
塾長ブログ日曜日の4チャンネル午後9時からのテレビドラマ、日曜劇場『御上先生』。
松坂演じる文部科学省のエリート官僚・御上孝が私立高校に教師として出向し、クラス担任として教育現場の問題に切り込む学園ドラマです。
この先生にはモデルがいます。
東京の真ん中にある麹町中学校。
普通の公立中学校です。校長先生は工藤健一先生。
2014~2019年度の校長在籍時に色々と改革をされました。
全校集会ではパワーポイントを使って生徒たちに「プレゼン」し、夏休みに課す宿題は最低限の作文だけ。外部企業や研究者、大学生などを巻き込んだ課外学習もある。
以前に読んだ『学校の「当たり前」をやめた。生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革』の本から心に残ったものを書き出してみます。
「中学校は社会で活躍する人材を育てるための場所です。生徒たちが大人になり、人前で話すときに、聞いてくれない相手を叱る人はいません。だから教員が『校長先生の話をちゃんと聞きなさい』と指導する姿なんて見せてはいけない。話を聞いてもらえないのは校長の責任ですよ。言葉は伝わることが大事で、分かりやすく伝えなければ意味がないと考えています。生徒たちが『聞きたい』と思うような話をする。ビジネスの場では当たり前のことですよね」
「多くの教員は勉強することの意味を履き違えてしまっていると思います。だからむやみやたらに宿題を出す。本来の勉強の意味とは、生徒たちが『分かる』『分からない』を自覚し、分からないことを分かるようにすることです。一律に宿題を課せば、すでに分かる状態にある生徒に無駄な時間を強いることになります」
「自分にはすでに分かっている範囲のことなのに、単なる作業として宿題に取り組み提出しなければならない。優秀な成績を収め、『やりたいこと』が明確な生徒にも一律に同じ内容の宿題を課すことが、正しい教育だと言えるでしょうか?」
「私が見てきた限り、宿題を課された生徒は分かる範囲には積極的に取り組みます。しかし残り2割ほどの分からない範囲はやらない。それでも8割はできているから教員はOKを出すんです。これで『宿題を出すというタスク』が完了したことになる。このやり方では学力は伸びません」
「学校は社会で活躍する人材を育てる場所である。そのことは多くの教員が認識しているはずなのに、気づけば学校にとって都合の良い生徒を作ろうとしてしまう。宿題をやらせることが目的になっている。」
学窓社ゼミがみんな一律に単なる作業としての宿題を出さないのはここにあります。
先週から中学生コースでは、チャンピオンテストが始まりました。
期末テスト対策の第1歩です。
他の科目についても、少し前の「余裕」の中で詳しく述べました。
中学2年生は10日に学校で実力テストがあります。
「ノーベン(No勉)で受けた」ってことのないようにしてくださいよ。