塾長ブログ No.116 2025/2/25 師になるということ
塾長ブログ夜、寝る前に若い頃から本を読む習慣がありました。
「ありました」と過去形で書くのは、2020年に息子が猫を拾って来て、ここ数年はその猫と一緒に寝るためにやめました。
「お父さん、早く寝ようと」と言わんばかりに、本を攻撃してきます。
で、先日の夜更け、目が覚め、なかなか寝付けず、隣で猫もぐっすり眠っているので1冊のマンガをパラパラとめくりました。
『バーテンダー』
数人の若いバーテンダーが修業し一人前になっていくという話です。
その中で、心に残った一節がありました。
「師になるということ」
駆け出しのバーテンダーを育てている少し年上のマスターが自分の師匠から言われた言葉を語ります。
独立して自分の店を開こうとする時に60才をとうに超えた師匠から言われます。
「私は君の師匠です。先生ではありません。先生とは生徒が望まなくても
物事を教えてくれる人。師とは君が望んで教えを請う相手。
君にやる気がなければ私に教えられることは、なにもありませんよ。」
「今日からもう君は私の弟子ではありません。ライバルというところでしょうか。バーテンダーの世界では弟子一人を育ててやっと一人前といいます。
私は今まで何人も弟子を送り出してきましたが、そのたびに思います。
君がさらに私をバーテンダーにしてくれた。
君という弟子が出来たことで私は自分自身をもう一度見直せた。
君には感謝しています。」
バーテンダーを講師、バーを教室に置き換えたら同じことが言えると思います。
生徒さん、そして講師。
僕も様々な出会いと別れがありました。
最近、とみに僕自身は師になれたのだろうか?と自分に問うことがあります。
生徒さんが僕を師にしてくれたことも痛感するようになりました。
2月23日、高校3年生最後の個別指導コースの授業がありました。
長い生徒さんは、小学1年生から12年間通ってくれています。
幼い頃は、できないといってぐずり、勉強したくないって泣いてた子が、志望大学へ向けてひたすら精進する頼もしい若者になってきた姿を見て、「自分はこの子たちに精一杯のことは出来たのか?」と、みんなが帰った教室を片付けながら思いました。
今日、2月25日は国公立大学二次試験。
学ゼミの生徒さん、そして全国の頑張ってきた受験生のみなさんが成果を出せることを切に願っています。