塾長ブログ No.163 2026/04/21 「英語力低下」のニュースに思うこと。学窓社ゼミが「読み書き」にこだわる理由
塾長ブログ東洋経済オンラインで「小中学生の英語学力低下」に関する衝撃的な記事が掲載されていました。文部科学省の調査によると、2021年度から24年度の間で、国語や数学に比べ、英語の平均点が22.9ポイントも下落したという内容です。
調査の内容は下記にまとめてみました。
1. 調査の正式名称と目的
文部科学省が実施する「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の一環として行われる「経年変化分析調査」。
目的: 毎年の学力テストは問題が変わるため、年度ごとの難易度の差により「学力が本当に上がったのか下がったのか」を正確に比較することが困難。
そこで、「数年間にわたって同一の問題(または同等の問題)」を出題することで、日本の子どもたちの学力が長期的にどう変化しているかを精密に分析するために行われます。
実施サイクル: およそ3年に1度のペースで実施されています(前回は2021年度、最新は2024年度)。
2. 調査の対象
全児童生徒が受ける通常の学力テストとは異なり、一部の学校を抽出して行う「抽出調査」の形式。
対象学年: 小学6年生 および 中学3年生
規模: 全国から抽出された計約10万人規模の児童生徒。
教科: 小学校: 国語、算数
中学校: 国語、数学、英語
なぜ小学校で英語が必修化されたにもかかわらず、これほどまでに学力が低下しているのでしょうか。そこには「小学校での英語」と「中学以降の英語」の間に横たわる、深い溝があります。
現在、多くの小学校で行われている英語教育は「会話」や「コミュニケーション」に重きを置いた、いわば「楽しい体験」が中心です。
しかし、中学校に進んだ途端、生徒たちは「読み書き」や「文法」という、全く別次元の壁に直面します。このギャップこそが英語嫌いを生み、学力を押し下げている大きな要因です。
僕たちは「使える英語」を、「単に英会話ができること」とは考えていません。真の意味で社会やビジネス、研究の場で活躍するために必要なのは、論文や新聞記事を正確に読み解き、論理的な文章を書く力、つまり「読み書き」の能力です。
学窓社ゼミの小学生コースでは、こうした現状を見据え、単語の読み書きはもちろん、英作文の指導にも力を入れています。「楽しい」だけで終わらせず、将来の学習の土台となる「反復学習」と「知識の定着」を大切にしています。英語は、何百もの単語をスペルまで正確に覚えて初めて、武器になるからです。
この方針は中学生コースでも変わりません。
特に大きな変化を迎える中学1年生の授業では、英文法の基礎を徹底的に固めています。文法というルールを理解せずに英語を積み上げることは、砂上の楼閣を建てるようなものだからです。
連休明けの5月6日から中学生コースでは、1学期中間テストに向けた「英単語テスト・5回シリーズ」をスタートします。短期的なテスト対策だけでなく、反復学習を通じて「自ら机に向かい、知識を血肉にする習慣」を身につけてもらうことが狙いです。
すべての学習の根底には、論理的思考力と、それを支える国語力があります。英語という新しい言語を習得する過程を通じて、情報を整理し、表現する力を養っていきましょう。地域の子どもたちが、将来どのような道に進んでも困らない「本物の学力」を身につけられるよう、今後も一歩引いた視点から、しかし情熱を持って指導にあたってまいります。